探偵知識」カテゴリーアーカイブ

探偵用語集

探偵用語一覧を作りました(随時追記修正していきます)

・探偵ならではの用語
・探偵業界で使われている略語・隠語
・このブログで出てくる単語・人物
・小沢に関する注釈

 

・1対(いちたい)
第1対象者の略語・隠語。調査をする上で1番最初の起点となる対象者の事を指す。例えば奥さんからの浮気調査の依頼なら、旦那の事を「1対」と呼ぶ。これはどうしても対象者の耳に自分の声が届いてしまう状況でも、調査員同士での連携を取る際に隠語としても使える。

 

・2対(にたい)
第1対象者に関連する重要登場人物の略語・隠語。例えば奥さんからの浮気調査の依頼なら、旦那の浮気相手の事を「2対」と呼ぶ。旦那が複数の愛人を作っているのであれば「3対」「4対」と増えていく。ちなみに僕は 過去に6対まで登場する案件を経験した事がある。やれやれ。

 

・接触(せっしょく)
調査の対象者が、重要人物と会う事を指す。例えば浮気調査であれば、対象者が浮気相手と待ち合わせして合流すると「接触した」と言う。

 

・尾行(びこう)
これは解説するまでもないか。探偵の基本のき。実に奥深いものなのだよワトソン君。徒歩で尾行する事を徒歩尾(とほび)。車両で尾行する事を車両尾(しゃりょうび)と言ったりする。

 

・失尾(しつび)
尾行をしている対象者を見失う事。探偵同士の間では、やってしまった感を出して「失尾った」とよく言う。探偵社によっては「尾行不能」を略して、尾不る(びふる)と言うところもある。探偵をやっている人なら、誰もが一度は絶対に経験してしまう失敗。失尾ってしまった瞬間の、あの絶望感はマジで筆舌に尽くしがたい。

 

・キャッチ
電話のキャッチホンの事ではない。居酒屋の兄ちゃんの馴れ馴れしいあの声かけでもない。対象者を捕捉して、尾行を開始する事を意味する。一度、失尾してしまった対象者を、見失った周辺や立ち寄るであろうとおぼしき場所で発見した時にも使う。「駅の改札でキャッチしました!」まさしく天の助けである。

 

・絶(ぜつ)
精孔を閉じ、オーラが全く出ていない状態にする。結果的に気配を消し自然治癒を底上げする。超絶低空空中緊急回避の略称の方ではない。小沢の新人時代、幽遊白書の霊界探偵リスペクトのT先輩から教わった尾行中に気配を消す術。

先輩「…ッチ、やべぇな…対象者(ヤツ)が周りを警戒し始めやがった…」
小沢「ですね(暗黒微笑)」
先輩「おざわっち【絶】使っとく?」
小沢「やれやれ、そうしますか」
…スッ

 

・不貞(ふてい)
辞書を引くと「貞操を守らない事」とあるが、探偵が浮気調査を行う上での不貞の定義は「既婚の人間がパートナー以外の人物と継続的な肉体関係を持つ事」となる。証拠として用いた場合、継続的というところがポイントだったりする。ラブホに入ると「不貞になった」とか、ラブホの出入りが撮れたら「不貞が撮れた」という風にも使う。

 

・張り込み(はりこみ)
張り込みを制する者は調査を制する、と言われている。単純に「張り込む」といっても、調査の組み立てや人数、監視する周辺の環境、対象者の属性などにより、張り込みの仕方や場所が変わったりと様々な工夫が求められる。これは完全な余談だが、僕の昔の先輩で、ファミリーレストランの華屋与兵衛の店内から監視を行うのが得意な人がいて、必殺の与兵衛張り(よへいばり)と呼ばれて大変猛威を振るっていた。

 

・見落とし
張り込みをしている建物などから、対象者が出入りを行ったにも関わらず、それに気付かないでいる事。また 対象者の出入り自体は視界には入っているものの、それが対象者と識別できなかった時も見落とす事になる。基本的には探偵の不注意と実力不足が原因なのだが、長時間の張り込みや現場の状況によっては仕方がないような場合も正直言って存在する。

 

・機材(きざい)
車輌に取り付けるGPSの事を、機材と言う。GPSの頭文字を取ってG(ジー)と呼ぶ場合もある。探偵が使う機材にも色々な種類があって、振動を検知して自動で位置情報を検出するもの、バイクや自電車に対応した小型のもの、電池の持ちが良いもの など様々な特徴があるのだ。いい時代になったものだな。

 

・機材の取付
GPSを取り付けに行く事を「機材に行く」などと言ったりする。これがまた探偵の仕事の中でも結構大変な業務で、本格的に調査を開始する数日前に、深夜に自宅に忍び込んで車輌にGPSを設置するのだ。厄介なのが犬と防犯ライトと睡魔。対象者が留守中に依頼者立会いのもとにGPSを設置する事もある。

 

・追切(おいきり)
調査のスタートから調査終了まで対象者を完全に追い切った事をいう。一人で現場を追い切ると「ソロ追い切り」とか言う。

 

・発覚(はっかく)
調査を行っている事が対象者にバレてしまう事。尾行している探偵として完全に特定されてしまったり、撮影しているカメラを見られてしまったりすると発覚する事になる。探偵としは絶対に避けなければならない最悪の事態。もし対象者に問い詰められても全力で否定し、探偵であることは口外してはいけない。拷問を受けても吐いてはならない。ちなみに僕は自決用の薬を奥歯に仕込ませたりとかはしてない。

 

・面取り(めんとり)
面(ツラ)を取るという意味で、調査対象者である人物を特定する行為。探偵は依頼者から対象者の写真を貰って、実際にその人物を特定する必要があるが、当然ながら探偵は対象者と面識が無い。したがってその写真を手掛かりに対象者を断定する必要がある。もちろん依頼者からすれば間違うことはないが、探偵が初見で瞬時に面取りをするのはなかなか難しく、経験とコツが必要。 ちなみに僕は、女性の面取りが得意で、かなり厚い化粧をしていても面取りすることができます。

 

・化調(ばけちょう)
探偵が変装をして調査を行なうことをいう。 様々な業者に化けてその場に溶け込んだり、架空の人物を名乗って聞き込みを行なったりする。化調のコツはその人物設定になり切ること、演技力が求められる。 ちなみに僕が得意な人物設定は「故郷の長野から上京してきたばかりのちょっと引っ込み思案だけど姉想いの弟」です。

 

・電調(でんちょう)
探偵が電話をかけて調査を行なうことをいう。人探しの時なんかは、わりと本数勝負なところがあったりする。 とある案件では、声色を変えて違う人物を演じて電調をしたこともあった。もちろん蝶ネクタイ型変声機は使っていない。

 

・同勤(どうきん)
不倫相手同士が同じ勤務先の同僚であることをいう。『相手は同勤です』みたいな表現でメールやLINEするんだけど、長年付き合いのある後輩のA君と その読み方が「どうきん」なのか「おなきん」なのかで毎回揉める。

 

・だるま
免停などの理由により車を運転できない探偵のことをいう。基本的に車両の運転ができないと、探偵の調査は話にならない。 「来年の3月まであいつはだるまなんだよ」みたいに使う。ちょっとディスり気味な呼称。交通ルールは守りましょう。

 

(随時追記修正していきます)

探偵の法律

日本には探偵についての法律がある。その名も…

「探偵業の業務の適正化に関する法律」

ちょっとくどい。あとそのまんまやん。

正式名称が長いので、界隈の人間は「探偵業法」って呼んでます。この法律が平成18年に参議院で全会一致で可決、平成19年6月より施行。これによって探偵が「正当業務行為」として認められた。依頼を受けて張り込みや聴きこみや尾行や情報収集をして調査を行うこと、が合法的に行えるようになったのだ。
「正当業務行為」を簡単に説明すると、力士やボクサーやプロレスラーが試合中に相手に怪我をさせても、傷害罪には問われないじゃないですか、あれです。

しかし、ここで誤解して欲しくないのが、探偵業法はあくまで規制法の類になるということ。今回は、探偵業法の大事なとこだけ3つピックアップして紹介しよう。

第2条 【定義】
この法律において「探偵業務」とは他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞き込み、尾行、張り込みその他これらに類する方法により実施の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう。

探偵業務を厳密に定義付けた内容です。
第2条2項以下は、文章が固いので僕の言葉で補足しますと

〇作家が著作の為に行う調査活動
〇フリージャーナリストや報道機関の取材活動
〇ネットメディアの発信、インフルエンサー同士の対談とか
〇学者、研究者の学術調査活動の一環で行う調査全般
〇弁護士、公認会計士、税理士、弁理士が受任した業務で必要な聴取活動
〇世論調査やアンケート調査
〇単に個人や法人の資産状況や経営戦略について調べること

これらは、ぱっと見 探偵に似た調査をしてるけど、実際は探偵業務とは違うよ って定義しています。わりと探偵とごっちゃになってるような人も多いと思う、特にジャーナリストとか。

第6条 【探偵業務の実施の原則】
探偵業者及び探偵業者の業務に従事する者は探偵業務を行うに当たっては、この法律により他の法令において禁止又は制限されている行為を行うことができることとなるものではないことに留意するとともに、人の生活の平穏を害する等個人の権利利益を侵害することがないようにしなければならない。

ここは必ずテストにでます。探偵をする者が絶対に理解しておかなければいけないのがこの6条。「探偵だからって何か特別な権利がある訳ではないよ、あと人の平穏な生活の邪魔しちゃだめだよ」って事です。実は法律上の権利でいえば、探偵と民間人はほぼ一緒なのです。ジーザス。
あとどうでもいいけど「行うことができることとなるものではないこと」ってめっちゃ読むの難しくないですか?

第10条 【秘密の保持など】
探偵業者の業務に従事する者は、正当な理由がなく、その業務上知りえた人の秘密をもらしてはならない。探偵業者の業務に従事する者でなくなった後においても、同様とする。

探偵は口が堅くなければいけません。合法的に人の秘密を扱うわけだから、当然です。第10条2項には秘密が漏れるのを防止する措置を取れともあります。また、探偵を辞めても秘密保持の義務は継続されます、つまり墓まで持っていけという事です。
さてこの調子だと、小沢家の墓はとんでもなく秘密でいっぱいのお墓になりそうですね。もの好きな女性は、一緒に入りませんか?

まぁ探偵業法は第6条と第10条の為にあるようなものなので、これらを抑えておけばバッチリです。さあ、これで貴方も探偵の法律通。

探偵とは何か

探偵ときいてどんな人物を思い浮かべるだろう?

シャーロックホームズ、名探偵コナン、金田一少年あたりでしょうか。
(個人的には幽遊白書の霊界探偵リスペクト)

辞書で「探偵」を調べると

1 他人の行動・秘密などをひそかにさぐること。また、それを職業とする人。
2 敵の機密や内情をさぐること。また、その役目。スパイ。隠密 (おんみつ) 。密偵。

と出てきて、少し厨二病心をくすぐられる。

現代においての探偵とは、探偵社や興信所に所属する調査員の事を指すことが多い。2018年現在で探偵業の登録は、およそ6000弱あるが、実際に事業が成り立っている探偵社は極僅か。ちなみにその内の4000位が個人登録の探偵だ。

警察が殺人や刑事事件を担当するのに対して、探偵は民事事件の解決を仕事とする。日本の警察には「民事不介入」という原則があって、一般市民同士のいざこざには介入できない事になっている。そこで探偵の出番というわけだ。

探偵の歴史も説明しよう。

イギリスでは、1749年に「バウ街の警吏」と呼ばれるイギリス私服刑事が活躍したのが前身で、この刑事が1800年代に私立探偵となったのが探偵の始まりといわれている。

アメリカでは1841年、アメリカンシカゴ創立のダン・アンド・ブラッドストリート社が調査会社を設立。ちなみにアメリカの探偵は結構ヤバい。州にもよるが3段階の免許制度が定められていて、最上位の免許の取得には5年以上もかかるけれど、武器の所持が許される様な公的制度がある。ボディーガード的な位置づけで、強盗を防止する仕事とかもする、ピンカートン探偵社が有名。アメリカの探偵は高給取りなのです。

日本の探偵の歴史といえば、時は乱世、産業革命がひしめく明治時代。1889年(明治22年)に、日本橋の士族・光永百太が探偵社を設立したのが始まりといわれている。まぁここら辺諸説ありますけどね。

日本の場合も諸外国と同様に産業革命が起こったものの、比較的社会は安定していた為、積極的に情報価値を認める企業が少なかった。これにより、イギリスやアメリカとは違った形で日本の探偵は発展していく事になる。こうして浮気調査・婚前調査・興信調査などが主な業務となった訳だ。